こんにちは。
寒さが戻ってきましたね。なんかもう冬に飽きてきました。
早く半パンで過ごしたいものです。
さて、今日も前回に引き続き確定申告のお話です。
前回、所得税を始め「申告納税方式」を採用している税金は確定申告によって税額を
確定して納税すると話をしました。
今回は所得税、特にサラリーマン・OL(以下、給与所得者という)の支払う所得税に
ついて、少し掘り下げてみましょう。
◆所得税とは
まずはじめに、所得税とはなんでしょう。
所得税とは、個人の所得(※1)に対してかかる税金です。
(所得とは一言で言うと儲けです。)
◆給与所得者の所得税の特別ルール
原則として、「申告納税方式」の所得税には確定申告の手続きが必要なのですが、
労働者の多くをしめる会社員(給与所得者)については、会社で従業員の給与を
計算して、まとめて申告してください。という決まりとなっています。
これを「源泉徴収制度」といいます。
なぜ給与所得者にだけこのようなルールがあるのでしょう。
少し予想してみてください。
わかりますよね。
答えは税務署が大変だからです(笑)
平成27年10月現在、日本には5,322万人もの給与所得者(※2)がいます。
わずかひと月の間(※3)に、5,322万人もの会社員が確定申告しに税務署へ押しかけたと
想像してみてください。
きっと浦安のテーマパークもびっくりの大行列が起きますね。
・・・という事で、
"通常は"給与所得者については、個人で確定申告をする必要はありません。
◆通常でないとき
とはいえ、中には給与所得者も確定申告が必要となる場合があります。
例えば以下の場合等には確定申告を行う必要があります。
①確定申告をしなければいけない場合
1.給与の年間収入金額が、2,000万円を超える人
2.給与や退職金による所得以外で、20万円を超える所得がある人
3.2か所以外から給与の支払いを受ける人(副業をしている人)で、
副業先から20万円を超える給与所得のある人 他
また、以下の場合などには確定申告をしたほうが有利となる"場合"があります。
②確定申告をしたほうが有利となることがある場合
1.年間10万円(合計所得の5%)を超える医療費がかかった人
2.年間2千円を超える寄付をした人
3.災害や盗難に遭った人
4.マイホームを購入した人 他
今回は、サラリーマン・OLの所得税の確定申告についてお話をしました。
給与所得者の所得税については、通常は会社が代行してくれているので、
特別に意識する必要はないですが、申告すると有利になる場合については、
一度整理しておくといいかもしれませんね。
※1)所得とは給与などの収入から、税法上認められる必要経費を差し引いたものです。
※2)雇用者5,322万人(正規職員・従業員・・・3,307万人、非正規職員・従業員・・・2,015万人)
出典)労働力調査(詳細集計) 平成27年(2015年)10~12月期平均(速報)結果
※3)確定申告期間: 平成28年2016年2月16日(火)~3月15日(火)