本日から2日に渡り「伊勢志摩サミット」が開催されています(5/26,27)。基本的に毎年行われ参加国首相がホストを務める形になっており、日本での開催は2008年の洞爺湖サミット以来6回目の開催となります。
■サミットを知ろう!■
参加国は日本、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリアの7か国。
参加国は「先進国主要7か国(G7)」と言われている国々で、世界経済の健全な成長、国際平和の希求という面で「共通の認識を持った国」です。
つまり単純にGDPが大きいから参加国になれるという訳では無く「世界の秩序を守ります」という国だけが参加できるものなのです(それが理由でロシア、中国は招待されていない)。
■今回の議題■
今回の主要議題は「世界経済」「政治外交」「開発、投資」「保健」「女性」というのを掲げています。その中でも特に世界経済についてはかなり話し合いがなされていて、安倍総理が事前にヨーロッパを歴訪し「国際協調のとれた財政出動」について事前に話してきたという力のいれようです。やはりここにきての経済の失速、特に新興国の失速が顕著でそれに引きずられるように好調だったアメリカ経済も陰りが見え始めているという事でここが一つのターニングポイントとみているという事でしょう。
■財政出動をするとどうなるのか?■
財政出動とは簡単に言うと「税金を使った投資」です。大きく分けて2種類あり、インフラのような直接投資をするものと、交付金の様に一律にお金を配る方法がある。前者の場合は売り上げが立つのでGDPに直結し、お金が理想的に回ればインフラ以外の分野にも結果的にお金が流れる。後者の場合は受け取った人がその金額を使えば(あるいは投資すれば)GDPに反映されるが、貯蓄してしまうとGDPに反映されず動脈硬化のような状態になってしまう。どちらの政策になるのか現段階では不透明ですが、財政出動を行うとその国の通貨が買われるという特性があるので「単独で行うと通貨高になる可能性」がある。そこで今回は景気刺激策を行いたいが、不要な為替の乱高下は避けたいという思惑があり「みんなで協調して景気対策を行いましょう」という流れになっていると考えられる(サミット前までの情報ではドイツとイギリスがこの件について否定的であった)。どこの国も現在経済が理想的な状態ではないので出来る事ならば協調して通貨を守りつつ自国の景気を良くしたいと考えているだろう。
さて、それを受けて私たちがどこに注目して、何をすべきか見えてくると思います。ヒントは「先進国各国は為替の乱高下を避けて景気の底上げを図りたい」という事です。今回のサミットで足並みを揃える事が確認できれば堅調な成長の中での運用環境が実現されるかもしれませんね(アメリカの大統領選が気になるところですが)。
皆さんも今回のサミットを機に資産ポートフォリオ(又は貯蓄方法)を見つめなおしてみてはいかがでしょうか?
http://www.g7ise-shimasummit.go.jp/
(伊勢志摩サミット公式サイト)
※画像:伊勢志摩サミット公式ホームページより