景気が今後どのようになっていくか予測することができれば株式投資をする上で大きな武器になります。景気に対する先行指数などを確認していくことになりますが、株価は景気に先行して動き出すので、景気の先行指数ともいえます。ということは景気と株価より早く動き出す先行指数があればとても強い武器となるわけです。
そういった景気や株価を先読みできる指標があるのでしょうか?
それは内閣府が発表している「景気ウォッチャー調査」です。
景気ウォッチャー調査とは、全国のタクシードライバー、百貨店やコンビニなどの販売担当、中小企業の経営者などビジネスの現場で働いている方々2,050人にアンケートを実施し、毎月調査の質問に回答してもらいます。それを集計したものが「現状判断DI」と「先行き判断DI」です。まさに景気の最前線にいる方の生の声が反映されている調査となります。
直近6カ月の景気ウォッチャー調査を見ますと以下のようになっています。
景気の現状判断(DI)
3月 4月 5月 6月 7月 8月
47.4→48.1→48.6→50.0→49.7→49.7
景気の先行き判断(DI)
3月 4月 5月 6月 7月 8月
48.1→48.8→49.6→50.5→50.3→51.1
DIは50を上回ると景気が良いと判断します。またその数字の方向性も大事です。
現状ではDIは49.7と50を超えられないですがジリジリと数値が良くなってきています。また先行きDIも51.1と50を超えてゆっくりと改善方向です。どちらも緩やかではありますが数値は上昇トレンドとなっています。
この景気ウォッチャー調査は過去の日経平均との動きと比較してみても連動性が高く、比較的株価より早く動きだす傾向があります。
今後ですが、他の経済指標も良いものが増えてきました。景気ウォッチャー調査の数字を見ると日本株は堅調に推移する可能性が高いのではないでしょうか?
ただ、日本の株式市場は海外の影響、特にアメリカの影響を受けますので雇用統計やISM製造業景況指数、小売売上高、など海外の指標も確認しておくことも大切です。