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  • 住宅ローン繰上返済と資産運用の考え方について

    2019.04.18



本日は、皆さまに多くご相談をいただく住宅ローンの繰上返済の考え方について、お伝えいたします。

『繰上返済はいついくらした方がよいですか?』

住宅ローンは負債なので、できる限り早期に完済をしたい、という方が大多数かと思います。
しかしながら、昨今の日本の超低金利環境を鑑みると、必ずしも繰上返済で早期に住宅ローンを完済する事が有効とは限らなくなってきています。

実際2019年4月の住宅ローン金利は、変動金利で0.447%~と過去最低の水準で推移しています。
繰上返済をした方が良いかどうかの判断は、住宅ローン適用金利以上の利回りで資産運用する事ができるかどうかがポイントになります。

銀行預金にお金を預けた場合の金利は、2019年4月現在0.001%~0.3%(税引前)となっていますので、預金利息よりも住宅ローンの金利負担の方が大きくなります。
さすがに、銀行に預けておくよりは、繰上返済した方が合理的である、という事になります。

※住宅ローン金利には団体信用生命保険(死亡・高度障害状態時等に住宅ローンを全額免除)のコストも含まれる為、保障コストも含めて考えると実質的な住宅ローン金利負担は減ります。

※住宅ローン控除の適用を受けている場合は、減税分も考慮して判断する必要があります。


それでは、現在の住宅ローン金利以上の利回りで資産運用する事は可能なのでしょうか?
資産運用なので、確実な事は言えませんが、10年以上の運用期間を前提とすれば、色々な商品の選択肢も増え、リスクの高い金融商品でなくとも、住宅ローン以上の利回りで運用する事が期待できる商品は多数あります。運用期間が長ければ長い程、より高い利回りを期待する事もできます。

以上の事より、現在の低金利環境では、積極的に繰上返済をする事をお勧めしておりませんが、
繰上返済をする場合でも、資産運用をする場合でも、将来の家計状況を踏まえた上で慎重に判断する事をお勧めしております。

繰上返済のしすぎで、手持ちの資金が少なくなり、以下のような事にならないよう慎重に資金計画を立てる必要があります。

●教育資金の捻出が厳しくなってしまい、住宅ローン金利以上の利率で教育ローンを借りてしまった。
●ケガや病気により当面の間仕事ができなくなり、大幅に収入減となってしまった。
●趣味である旅行や車の購入などができず、ゆとりのない生活になってしまった。

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