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  • おめでとう藤井聡太さん AI何するものぞ

    2020.08.28



藤井聡太さんが王位のタイトルを獲得しました。本年4月の棋聖獲得に続く快挙です
2019年11月27日のコラム「資産運用を将棋に例えると」で「タイトルも近いうちに取られる事と思います」と書きましたが、瞬く間に2冠です。20歳での2冠獲得は最年少記録との事です。私は藤井さんと同い年の息子がいる事もありかねてから藤井さんを応援していました。
本当におめでとうございます。

私は将棋が好きなので、2019年11月27日のコラムでは資産運用を将棋上達の方法に例えました。
まず駒の動き方を知る(=各商品・資産クラスの特色を知る)、次に戦法を知る(=運用方法を知る)、最後に定跡を身に着ける(=市場の動きに慣れる)と言ったところです。

さて将棋や囲碁の世界で「AIが一流の棋士に買った」というニュースが流れます。
しかし、生身の人間同士の戦いに勝るものはありません。勉強でAIソフトを活用するのは良いと思いますが、タイトル戦にAI棋士が出るようなことがあれば興醒めです。

資産運用の世界にもAI運用が広がりつつあります。
AIを活用したロボットアドバイザーで、そのコンセプトは最適な資産配分による運用を行うというものです。
しかし、資産運用と将棋は全く異なります。
何が違うか? それは「将棋には恒久的なルールがあるが資産運用には無い」という事です。
例えば将棋の“歩”は1段ずつしか前に進めません。いきなり2段も3段も進めば反則負けとなります。
ところが資産運用の世界には恒久的なルールがありません。金利の水準も変わりますし、税率も変わることがあります。つまり過去の棋譜から最適な一手を見つけるというような訳にはいかないのです。
特に資産分散投資においては各資産間の相関関係が変化する事に注意を要します。今はやりのロボアドで言う「最適な資産配分」にはこうした落とし穴があるかもしれませんね。
ですから(各商品・資産クラスの特色を知る)という基本にいつも立ち戻る必要があると思います。

明るい未来のために、投資信託および保険を含めた総合的な資産運用に関する「アドバイスのプロ」の役割を担っていければと思います。