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  • トンチン年金って何?

    2018.01.10



先日、ちょうどお客様からお問い合わせがあり、またその直後に日経新聞に記事が載っていたりしたこともあり、気になっている方も多いかと思い、今回は「トンチン年金」についてお伝えします。

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トンチン年金とは(原則)
民間の保険会社が提供する年金商品で、公的年金のような仕組みのもの。保険料は掛捨てで、生きている間は一生涯一定の年金が受け取れるが、最低支払保証期間はなく、亡くなったら遺族に対して支払いはない。亡くなった人の分の年金原資が生存している人の分に回るので、長生きすればたくさん受け取れる、というもの。
イタリアのロレンツィオ・トンティ氏考案の「トンチン年金」に由来すると言われている。
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亡くなった時に遺族に支払われるものが「生命保険」ならば、トンチン年金は「生存保険」ということになります。
一定の確率で、一部の人は損をして、一部の人は得をします。

誰でも損をするのは嫌なものですが、ライフプランの中での不確定要素で且つマネープラン上の問題点である「長生き」(長生きそのものは喜ばしい事なのですが…)の対策としてかなり強力な武器となるのではないでしょうか。
万一短命に終わってしまったとして、それが事前に分かっていた、という事でもない限り、いずれにしてもその時点でお金を使い切っているという事はあり得ません。(あってはなりません!)
それであれば、生存保険により、上手に収支をコントロールするというのは、取り入れてもいい方法だと思います。

ただ、日本におけるトンチン年金は、必ずしも掛け捨てではなく、その分長生きした時のメリットが得にくい構造になっています。
また、長生きの対策としては、「運用する」「公的年金の繰下制度を活用する」「一般の年金保険を利用する」などそのほかいろいろな対策が考えられます。

ご自身の資産状況やライフプラン、相続対策などを考慮し、どのような対策が最適なのか、ぜひ専門家にご相談ください。